旅に出たくなる。本当の”旅物語”とはこういうものだ!/沢木耕太郎「深夜特急」全6巻

“旅に出てみたい”

正直、本を読んでここまで「旅」に行きたくなるなんて、思わなかった。主人公が貯めたお金を使いながら、アジアをはじめとする国々を旅する話なのだけど、とにかくリアルで、その土地の生活臭が紙面越しにぷんぷんと伝わってくるよう。

例えばマカオでギャンブルに興じ、どんどんエキサイトする場面などは、読んでいてこちらまでドキドキしてしまう。楽しいことや華やかなことばかり起きているわけではなく、
むしろ地味な旅だと言っても良い旅物語が描かれているが、そこがまたリアルで良い。雑然とした「生の街」の姿が、鮮明に浮かんでくる。

読み始めてすぐに、この奇妙な世界に引きずり込まれてしまった。そして、あっという間に読み終えてしまった。本当、ワクワクする。 下手な旅行記を読んだり、ガイド本を読むよりも、ずっと為になる。内容は少し古いけれど、読む価値あり。