本当にALS(筋萎縮性側索硬化症)のことを理解しようとしましたか?

米国発の「アイス・バケツ・チャレンジ」ですが、高まった世間の熱も下がって来たようで、TVをはじめとするメディアで目にする機会もなくなってきました。

この活動が広まることで多くの人が良くも悪くも注目して認知度が増え、募金も一時的とはいえど集まり、結果的には良かったのかなと思います。

一方で、課題がたくさん残っているにもかかわらず、その振り返りがあまりされないままでいるのが悲しいところ。中でも課題だと私が考えているのは次の2点です。

1. 賛成派/反対派がハッキリ分かれている

著名人がこの活動を開始したことで、最初のうちは「善意の行動」として評価されていました。また、あまり大きく騒がれることもありませんでした。

ところがSNSでの拡散効果も相まって、あまりにも急激に多くの人の目に留まるようになってきました。それに伴い批判の声も大きくなってきた、というのが現状です。

だが、ブームとなれば問題も。氷水をかぶるだけではつまらないと、水が入ったドラム缶に頭から突っ込むなどエスカレートしており、思わぬ事故となりかねない。広島での土砂災害事故も重なり「水害で苦しんでいる人がいるのに不謹慎」「セレブたちのバカ騒ぎか」とシラケムードも漂い始めている。

サイバーエージェントの藤田晋社長(41)やタレントの武井壮(41)らは、氷水かぶりを拒否し、ネット上で拍手喝采となった。カリフォルニア州が「500年に一度」の水不足に悩む米国でも「水の無駄遣い」との批判があり、氷水に代わる方法が提案され始めている。「強制性があるのはおかしい。夏休み明けの子供たちの間で氷水かけイジメや1万円カツアゲが流行しかねない」とイジメ助長を懸念する声も出ている。

引用元:http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/304190/

話題になって以降、誰からも指名されていないのに始める人、バケツで水をかぶり注目を集めることを目的とした人による動画が増えました。「ALS患者のことを考えてやっているのか?」と憤る人の気持も十分に分かります。

ただ、これは仕方の無いことだと思います。何が「善いこと」であるかは人それぞれです。良い悪いが決まることは最後までありません。論争が起こり注目されるという意味では、悪いことではなかったのかなとは思いますが。

2. 認知されても「理解」されていない

■アイスバケツチャレンジが始まってから、ALSに関してどの様な病気か調べましたか?

調べていない 81.4%
調べて興味を持ったので募金をした 9.9%
調べた 8.7%

80%以上の方がALSに関して「調べていない」ことが判明した。

「認知度向上のためにも良いと思う」の割合が34%。「チャリティをイベント化するものではない」がほぼ同数であり、賛否がほぼ並ぶ結果となった。

アイスバケツチャレンジは、数億円の寄付を生むことはできたが、ALSという難病への認知を高めるには至っていないことが判明した。疾患に対する意識向上には、いろいろな施策を、継続的に行う必要がありそうだ。

引用元:http://www.dreamnews.jp/press/0000098901/

これだけ多くの人が氷水をかぶり、ALSという言葉が数多くのメディアで飛び交ったにも関わらず、この結果です。多くの人にとっては、ただのイベントでしかないのです。

私自身もALSに興味をもったものの、それ以上何か調べたりはしませんでした。このイベント自体はただのキッカケであり、本当は理解を深めるための取り組みも合わせて行う必要があるのでしょう。

氷水をかぶったり、人を指名することに懐疑的な著名人の中には、この点を指摘している人も多くいたようです。

とはいえ知らないままでいると、今までと何もかわらず同じまま。なので、少なくともある程度の知識と理解はしておきたいものです。

YouTubeでALSと闘病している人の動画を見たのですが、実際にここまで苦しい病気だということを知っていたら、氷水をかぶることを拒否する人の気持が痛いほど分かります。。。

今回はALSのキャンペーンが話題になりましたが、米国発のキャンペーンはこれからもたくさん出て来るでしょう。そうなった時に、自分だったらどうするか。普段から考えておきたいですね。