こんにちは。こてつ(@tepkode)です。ふと立ち寄った書店で「社会起業家」という言葉が書かれた1冊の本が目に留まり、買って読んでみました。
「NPO=慈善活動団体」としか捉えていなかった僕にとっては、大きな気付きと衝撃を与えてくれる素敵な本でした。「ビジネスとしてのNPO」というものに興味がある人はぜひ読んでみてほしいです。
NPO「Room to Read」とは

参照:http://japan.roomtoread.org/
著者のジョン・ウッドという人は、マイクロソフトの高い報酬を捨ててRoom to ReadというNPOを設立しました。
世の中には数多くの読み書きができない子どもたちがいます。発展途上国によっては、特に女性の識字率が非常に低いという現実があります。
Room to Readは学校建設や図書館建設、本の出版といった活動を通してその格差をなくすことを目指して活動している団体です。
“心”は最強の動機である
NPOを立ち上げてまで勢力的に活動を続けるジョン氏。そのきっかけは、著者が旅行で訪れたネパールでの大切な「出会い」でした。
その出会いがあり、ネパールで多くの人と深く関わるようになった。関わるにつれ、「この現状を変えなくては」という気持ちになっていった。気づけば、体が自然と動いていた。
ビジネスライクに損得を考えると決してこのようなことはできません。だって、絶対に「儲からない」から。でも、心がそうさせた。
何よりも自分を動かす動機って、こういうことだったりしますよね。
NPOは”ビジネス”である
NPOと言えば「慈善活動」という言葉が頭に浮かびますが、これは間違っています。
Room to Readのように「識字率を上げる」という使命を達成するには、活動そのものが継続できなければ(ビジネスとして成立しなければ)意味がないからです。
Room to Readが「一人一人が仕事を辞めることなく支援し続けられる仕組み」を作ったように、一つのビジネスとしても成立されることがとても重要になってきます。
一般の企業と変わりません。違うのは何を目的としているかということだけだと個人的には思っています。
日本のNPOだと、ここを意識してかつ結果として継続できるモデルを築きあげているところはほとんどないのではないでしょうか。
逆に、ここがきちんとできるようになってくるとNPOで働きたいという人がもっと増えてくるかもしれませんね。
まとめ
本のタイトルにもあるように、「天職」を見つけることは非常に難しいと思います。私も、まだ天職に出会えていません。
ただ、ジョン・ウッドがそうであったように、自分の気持ちが自然と行動につながる場合は、きっとそれは天職であったり、それを見つけるための第一歩になったりするのでしょうね。
キャリアについて悩んでいたり、一本を踏み出すことを躊躇している人は読んでみると良いと思います。何を一番大切にして動くべきか、参考になるヒントがたくさん詰まった一冊です。