東京・荒川マラソンの開催中止から見えてくる新しい詐欺ビジネス

東京・荒川マラソンが開催直前で中止になった件、関係者の実態が明るみになりはじめて再び話題となっています。

区によると、この大会の主催者は特定非営利活動(NPO)法人「黎明れいめい」(豊島区南大塚)。

江戸川区の平井大橋から足立区の江北橋まで、5キロ~フルマラソンの4種目の大会で、すでに約1500人が2000~4000円の参加費を払っていたという。

引用元:参加費集めたマラソン大会、直前に中止の理由は
http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20141220-OYT1T50063.html

でもこれはただのトラブルではなくて、新しい詐欺ビジネスの温床になると思うのですよね。すでに多くの人がこの団体について調べはじめています。これをはじめとして同じようなトラブルが全国的に起こる可能性があるので、警戒しておく必要がありますね。

NPO団体とNPO法人は全くの別物

このマラソン大会を主催する団体は「NPO団体 黎明」という名前の団体。NPO団体とNPO法人の区別がきちんとされずに報道されていますが、そもそも「NPO団体」と「NPO法人」は全くの別物です。

内閣府NPOホームページ / NPOのイロハ

上の画像は内閣府のNPOホームページから引用したものですが、上記の通りNPO法人とは法律に基づいて取得された法人です。今回トラブルが起きている「NPO団体」はあくまで任意団体であって、自ら「私たちはNPO団体です」と自称しているだけなのです。公的には何も認められていない団体ということになります。

NPO団体の住所が振り込め詐欺で使われた住所と同じ

東京荒川マラソンの公式ホームページにある謝罪文にある連絡先住所「東京都豊島区南大塚2-11-10 ミモザビル3階」が、振り込め詐欺で使われたバーチャルオフィスの住所と同じらしいのです。これについても既に調べ上げている人がいます。この情報収集力はすごいですね。。。

新着!!詐欺被害注意ブログより

個人情報が詐欺グループの手に渡った可能性がある

マラソンの参加費用が総額で約500万あったとのこと。1月中旬以降に返金するという話ですが、まず返ってこないという前提で考えておいた方が良いでしょう。

個人的にはこの金額以上に個人情報を取られたことの方が危ないのではと思っています。振り込め詐欺のような新手の詐欺を次々に考えてくるような集団です。また新たに別の手口を考えてくると思うので、その際にターゲットにされてしまう可能性は高いです。

今回の返金に際しても、まず口座情報などの情報を提供することが求められています。本来で言えばこの団体から個別に連絡をするのが筋だと思うので、アプローチからして怪しいです。きちんと返金対応がされるかどうかを見極めた上で、口座情報を送る方が安全でしょう。

引用元:東京荒川マラソン

個人的にチェックすべきポイントは「前金かどうか」に尽きると思っています。今回の件も前金で、返金申請が来なければ全額持ち逃げということになります。そもそも前金制のものは、疑ってかかるくらいの慎重さが必要ですね。

「NPO法人」にも怪しい団体はたくさんある

ではNPO法人であれば信用しても良いのかといえば、それは違うと思っています。先日騒動になった「僕らの一歩が日本を変える。」もれっきとしたNPO法人です。

NPO法人自体は日本全国で増え続けていて、その数は5万に迫ろうとしています。

引用元:内閣府NPOホームページ / NPO法人の現状等

要件さえ満たしてしまえば、後は事務手続きを進めるだけで設立ができてしまうのですよね。さらに、所轄庁の認定を受けた「認定NPO」というものも存在します。

ただ、こちらも信用に足るところばかりかというと少し怪しいと思っています。なぜなら、認定NPO申請をして不認定になる確率は2〜3%。申請・承認のハードルが低く、形式的なものになっているのではないか・・・と思わざるを得ません。

引用元:内閣府NPOホームページ / 認定・仮認定NPO法人数等

さいごに

上記の数字を見てみると「NPOってこんなに多いの?」と思うはず。実際に私もその数を知って驚きました。

ただ、今回のように自称NPOを名乗る団体が現れてきたことからもわかるように、「NPOだったら大丈夫」といった妙な安心感を利用する団体が、実はたくさんいるんじゃないかと思うのです。

そういうNPOに対する「何だか怪しい」という声は、このまま法人が増え続けるとさらに大きくなってくることは確実です。そういう点で、私たちはよりNPOのことを理解し、一方でNPO側もより積極的に情報を開示する姿勢が求められることになりそうです。

こういう本がたくさん販売されている世の中です。疑ってばかりいるのも良くないですが、自分の身は自分でしか守れません。少しでも怪しいと思ったら気をつける癖を身につける必要がありそうです。