「流星ワゴン」は生き方の教科書といっても良いほど素晴らしい小説

先日スタートしたドラマの第1話を見て、先が待ちきれなくなり原作本を買って読破しました。もうね、泣けますよ。

内容説明

家族や仕事が上手くいかず、未来も見えない。そんな状態の主人公が過去へと旅していくのですが、重松清シリーズにしては珍しいアプローチ。

死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして――自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか――? 「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。(Amazon.co.jp「内容説明」より)

今だったらこうしていた

人は誰でも後悔していることあると思います。その後悔している「瞬間」に時間を巻き戻すことができたら・・・自分ならどうしますか?もし、その行動が今の人生には影響しないとしたら・・・。そういう葛藤の中でも、未来を変えたいと行動するでしょうか?

この考え方って、別に過去に戻れないとしても大切だと思うんですよね。「後悔しないか?」と自分に問いながら毎日を生きることって、そういうことなんじゃないのかなと。最良の行動をすべきではなくて、「行動しなかったことを後悔しないか?」ということは意識したいですよね。

親とはそういうものじゃ

主人公の父親であるチュウさん。この人がまた泣かせるわけですよ。不器用な父親像を恐ろしいほどリアルに体現してくれているのですが、その親心は子供には伝わらず、ずーーっと誤解したまま悪い記憶となって残っていたのです。

誰にでもある話だと思うんですよね。大人になって、親になって、初めてわかることがいっぱいあります。子どもの辛い気持ちに気づいていても、「何と声をかけてあげていいかわからなかった」という場面も当然あるわけです。

親として何かしてあげたい、声をかけてあげたいけど、どうしていいかわからない。でも誰よりも子どものことを信じているし、全力で支えたい。たとえ命を差し出すことになったとしても子どもを守りたい。親とはそういうものだというのを、小説を読むことで改めて感じました。

「生き方」を教えてくれる本

感動して泣いて終わりという本では決してありません。もし明日自分の体に何かあったとき、「”あの時”に戻りたい」と思うでしょうか?思い当たる場面がいくつかあるようだったら、もっと一日一日の過ごし方を変えるべきだと思います。

良い本ですよ、これは。「とんび」と共に子育てをはじめる父母には必ず読んでほしい一冊です。教科書といってもいいかもしれませんね。