こんにちは。こてつです。昨年の6月に東京から岡山に引っ越して、気付けば丸1年(厳密には1年3ヶ月ですが)経っていました。
岡山での暮らしや仕事にも大分慣れてきたので、岡山への移住や生活について僕が思ったことを一度まとめておきたいと思います。
「今は東京に住んでいるけど、いつか地方移住したい」「岡山に住んでみたい」と思っている人の参考になれば嬉しいです。それでは、どうぞ。
岡山について
西日本の中国地方にある「岡山県」のことです。僕が住んでいるのは県庁所在地の「岡山市」で、人口は約71万人。典型的な地方の中核都市といったところでしょうか。
温暖な気候と農産物・水産物が豊富な点が特徴。瀬戸内海に面しているので、観光客も多い。最近では映画のロケ地に使われることも増えてきているようです。
と、このあたりは僕が説明するよりもWikipediaを読んで貰ったほうが分かりやすいと思います。もうちょっとぶっちゃけた内容が良ければchakuwikiもご覧ください。
岡山に移住した理由
人によって移住の理由はさまざまですが、僕の場合は「子育て」が理由です。妻とは「子どもが小さい時は自然の多い場所がいいよね」と話をしていました。
程なく妻が妊娠したこともあり、そこから地方移住を見据えた転職活動を考えるようになりました。会社にも相談をして、実際に地方勤務の話も頂きました。(本当に感謝してます!)
といっても地方には僕のやっているようなIT系職種はほとんどありません。なので基本はスカウト待ち。そこで運がよく紹介して頂いた会社が偶然岡山の会社だった、というわけです。
といっても僕の出身は広島です。岡山には縁もゆかりもないし、行ったことすらありません。もちろん妻も、です。普通に考えたら、リスクありすぎですよね笑。今でもそう思います。
もちろん不安はありましたが、地方移住できる機会はそうそうあるもんじゃないし、会社や環境が合わなかったら、また東京に戻ってくればいい。そう思って岡山に住んでみることにしたのです。
一年間住んでみた感想
住み慣れた東京から岡山への移住。生活はどのように変わるのか、気になる人も多いと思います。そこで「仕事」「時間」「住環境」「人」「お金」といった視点ごとに感想を書いてみました。
仕事
最初に思ったのは「求人数が多い」ということ。地方ってもっと職が少ないと思っていただけに意外でした。有効求人倍率は全国でも上位なので、働き口を見つけるにはおすすめです。
ただし、「自分がやりたい仕事があるか」は別の話です。求人数で多いのは、ライン工・介護士・ドライバー・飲食店員・土木といった現場仕事で、東京のようなIT職はほとんどありません。
地方のIT職というと「システム開発会社」「WEB制作会社」がほとんどです。キラキラ系の企業、職種、スタートアップといったものはほぼありません。(もしかしたらあるのかも・・・?)
実際に働いていて思うのは「東京との情報格差が大きい」ということ。「地方でもネットで情報は手に入る」という話をよく聞きますが、手段があるのと実際に情報が集まるのとは別の話です。
こういう環境なので、僕のネット業界の経験はそのままだと活かすことができません。なので自分がやりたい仕事を「自分で作る」必要があります。これは地方ならではのやりがいかもしれません。
働き方も大きく変わりました。今の職場は、9時-18時勤務で、スーツ着用です。スーツは6年ぶりですが、実際に着てみると身が引き締まるどころか辛いだけですね・・・。これは本当に辛い。
周りの会社を見てみても「私服勤務、フレックス、在宅勤務」といった働き方をしている会社はあまり無いようです。「働き方改革」も今のところあまり期待できないかもなーと思っています。
最後に、皆が一番気になる収入です。これはスキルや経験で大きく変わるので一概には言えませんが、東京から地方に転職すると年収は大幅に下がるのが一般的だと言われています。
僕は幸いなことに前職と同じ収入で入社できたので、本当にラッキーでした。もし年収がグッと下がるようだったら、岡山に引っ越して来ていないと思います。
▼収入を維持しながら地方に転職するのはエージェント経由でないと無理です。僕の場合はビズリーチに登録し、希望の勤務地を指定してひたすら待ちました。

時間
仕事とほぼ同義かもしれません。自宅から職場までの通勤時間が1時間から20分になったので、家族と過ごす時間が年間で320時間(!)増えたことになります。これは嬉しい。
もちろん通勤ラッシュとも無縁な生活になりました。ただ、通勤中に本を読めなくなったので、情報のインプット量がかなり減りました。これは誤算ですね・・・。
その他、残業時間が1日あたり1時間ぐらい減りました。年間で約240時間。とはいえ、これは完全に職場に依存する話。なので地方移住とは関係ありません。東京でもできますからね。
▼ちなみに、東京のイオンバイクで買った自転車を岡山に持ってきて乗ってます。自転車通勤は快適ですね。

住環境
岡山の住環境は”抜群に良い”です。土地の安さもあって、便利な場所に住んでも家賃が安いのです。僕が住んでいる家は、自転車で岡山駅に行ける距離ながらも、家賃8万円です。3DK、駐車場代込みで、です。
気候は抜群に安定していて、最高に過ごしやすいです。日本随一では。一年を通じて大半の日が晴れ。雨が降ってもすぐに止みます。一方で水源は豊富なので、雨が振らなくても水不足になる心配は全くありません。
車で少し走れば海も山もすぐ、さらに言うなら中四国+兵庫にもすぐ行けるのは最高に便利です。買い物は神戸、観光は広島、といった具合に。地方でもここまでアクセスが便利な県は他に無いはず。
人
岡山に引っ越す前、調べられる限りの情報をネットで調べたんですが、ネガティブな情報が多い多い。そんな中でも一番不安だったのが「岡山県人と合うのか?」というところでした。

出典:http://president.jp/articles/-/13863
不安に思いつつ1年間過ごした後の感想は、「口が悪くてケチだけど真面目で優しい人が多い」です。上に書かれていること本当だったら嫌すぎると思っていたので、ホッとしました笑。
他県からの人に対して距離感がありますが、これはどの地方でも同じだと思います。一度距離が近づけば、それ以降はとても良くしてくれる人が多いです。(それまでが大変だですが・・・)
これは仕事に限った話かもしれませんが、「ケチな人が多い」とはよく思います。県民の平均資産も高いようなので、貯蓄志向なのかもしれません。一方で、外車保有率が高いのは謎ですけど。
▼まだまだ岡山の人を勉強する必要がありそうです。興味深い本があったのでご紹介。気になる人はポチッてみて下さい。
お金
給料については、仕事の部分で書いた通り。次に気になるのは「地方に住むと生活費は安くなるの?」という点ですよね。主な費用について、東京に比べて増えたか減ったかを書いてみます。
住居費
- 家賃:東京>>>岡山
光熱費
- 電気:岡山>>東京
- ガス:岡山>東京
- 水道:岡山>東京
交通費
- ガソリン代:岡山>>東京
- 電車移動費:東京>>岡山
食費(自炊の材料費)
- 米:岡山=東京
- 野菜:岡山=東京
- 肉類:岡山=東京
- 魚介類:東京>岡山
- その他:岡山=東京
食費(外食)
- 昼食:東京>岡山
- 夕食:東京>>岡山
その他費用
- 衣類:岡山=東京
- 交際費:岡山=東京
- 家具家電:岡山=東京
- その他:岡山=東京
我が家の場合、家賃が下がったもののマンションから一軒家になり広くなったため、光熱費が高くなりました。移動が車移動メインになって、ガソリン代がグッと増えました。
その一方で、食費は減りました。材料費は東京とほぼ一緒ですが、東京と違って外でお酒を飲む機会が減った(車移動)ので、外食費がグッと減りました。これは人によるのかも。
その他費用はほぼ一緒です。欲しいものは大体Amazonで買えるので。支出全体をざっくり計算してみたところ、合計金額が岡山に来て5~6万円/月ぐらい安くなったかなという感じです。
その他
ネット上で岡山の情報を調べると必ず出てくるのが、「岡山は交通マナーが悪い」という話。実際にどうなのか気になる人も多いと思いますが、交通マナーは最悪です。
近隣の県だと広島、兵庫、大阪もそれなりに酷いのですが、岡山の場合は質が違うように思います。よく言われるのが「ウインカーを出さない」ですが、それだけではありません。
- 赤信号になっても突っ込んでくる
- 優先順位が車>自転車>歩行者
- 一時停止線でまず止まらない
- 軽自動車が普通に煽ってくる
- 運転中に平気で電話している
今まで住んだ場所の中でも圧倒的にマナーが悪いです。自転車のマナーも最悪です。これはもうどうしようもないので、巻き込まれないように気をつけるしかないと思っています。
まとめ
以上が、岡山に一年住んだ感想です。引っ越す前に抱いてたイメージが住んでみて変わったかというと、良くも悪くもあまり変わっていないというのが正直なところです笑。
とはいえ、岡山は「地方に住む」という意味では理想的な場所だと思います。仕事も多く、それなりに便利、車も持てるし、自然も豊富です。のびのび子どもを育てるには最適な場所でしょう。
ここまで書いておいて言うのも変な話ですが、最終的には「何を優先するか」だと思います。子育てを優先したいのか、教育を優先したいのか、それともやりたい仕事を優先したいのか。
もちろん、旅行で訪れ、その場所が気に入って住む場合もあると思いますけどね。岡山がどんな場所なのか興味がある方は、ぜひ一度遊びにいらして下さい。過ごしやすい今の季節は、観光にもちょうど良いですよ。